画面の手前に二艘の船が、大胆に大きく捉えられている。一方、遠くにみえる浜では、塩田で働く人たちがまるで蟻のように小さく描かれ、その後方には霞の向こうに雪を頂く富士が雄大な山容をみせている。 一見すると本図は、のどかな田子の浦の景観を描写したかにみえるが、実は『拾遺和歌集』に収められている大中臣能宣が詠んだ和歌、「田子の浦に霞ふかく見ゆるかな もしほの煙たちやそふらん」を当世風に絵画化したものなのである。シリーズ中の、異色のー図といっていいだろう。
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深いブラウンがモダンな印象の木製額で、シンプルなデザインはどのようなインテリアにも馴染みます。 浮世絵木版画は寸法の比率が特殊であるため、既成の額では余白と作品のバランスが不自然になってしまうことが多いですが、こちらの専用額をご利用いただければ、商品が到着したその日から、作品を美しく飾っていただけます。また、紐を通し替えるだけで簡単に縦横どちらの向きでもお使い頂け、作品の入れ替えはとても簡単です。 ガラスの代わりに丈夫で軽いアクリル板を使用していますので、輸送や持ち運びも安心です。