深川万年橋
AreaSceneSeasonEtc

名所江戸百景 No.56深川万年橋

 西の隅田川と東の中川とを結ぶ運河が、深川の北部を横切っていた。この運河は徳川家康が、行徳から行徳領で生産された塩を舟で江戸へ運ぶために掘られたもので、小名木川とも呼ばれていた。この川が隅田川へ出る手前に架かっていた橋が万年橋である。(参照 名所江戸百景No.97)
 この絵には橋の欄干のみが描かれ、そして橋の上に置いたと思われる、手桶の把手(とって)から亀が紐でつるしてある。江戸時代には、庶民の間に仏教が盛んであって、捕らえられた鳥、獣、魚などの生き物を買い集めて、生きたまま、自然界へ放って、逃してやると神仏の御利益を期待することが出来ると信じられて、8月15日に放生会(ほうじょうえ)という儀式が、江戸の各地の神社仏閣で行なわれていた。この絵の亀も、放生会のために売られていたものと思われる。広重は中国の諺にある「鶴は千年、亀は万年」と、橋の名前の万年橋とから連想して、亀をここに洒落て描いたとも考えられる。 
 橋の欄干と手桶の把手が形作った枠の中に、隅田川、対岸の大名屋敷、さらには、丹沢山塊の上にどっしりと聳えた富士山が描かれている。
 余談であるが、この絵の橋を右の方へ渡った先に、昔俳聖芭蕉が住んでいた芭蕉庵の古跡があった。有名な俳句「古池や蛙飛びこむ水の音」は、 43歳の芭蕉が、貞享三年(1686)の春に、この庵で詠んだ句である。

深川万年橋


¥32,000 (税抜)
日本円 (¥) - JPY
  • 日本円 (¥) - JPY
  • United States dollar ($) - USD
カートに入れる

※こちらの商品には専用額が付属しています

>> 専用額について詳しくはこちら

本商品は江戸時代より変わらぬ技術・技法を継承し、伝統の多色摺り木版画を制作する「江戸木版画」というブランドとして、経済産業大臣指定伝統的工芸品、東京都伝統工芸品に指定されております。

・越前生漉奉書使用
・版画寸法:タテ約34cm×ヨコ約22 cm
・額入り(専用額について)

※ 額無しでのご注文も承っております。備考欄に「額無し希望」とご記入をお願いいたします。折り返しのメールにて金額を変更いたします。

江戸時代の地図


深川万年橋 > 復刻古地図を見る

現在の地図


> 大きい地図で見る

関連浮世絵


復刻浮世絵専用額


専用額1 専用額2

深いブラウンがモダンな印象の木製額で、シンプルなデザインはどのようなインテリアにも馴染みます。 浮世絵木版画は寸法の比率が特殊であるため、既成の額では余白と作品のバランスが不自然になってしまうことが多いですが、こちらの専用額をご利用いただければ、商品が到着したその日から、作品を美しく飾っていただけます。また、紐を通し替えるだけで簡単に縦横どちらの向きでもお使い頂け、作品の入れ替えはとても簡単です。 ガラスの代わりに丈夫で軽いアクリル板を使用していますので、輸送や持ち運びも安心です。

  • 対応商品:復刻浮世絵作品
  • 寸法:縦51.0cm x 横35.0cm x 厚さ2.0cm
  • 材質:木材・アクリル
  • 重さ:1.3kg
  • 日本製

SHOPPING BAG

小計¥0
カートは空です