芝愛宕山
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名所江戸百景 No.21芝愛宕山

 芝にある愛宕山は海抜26mで、高い山が少なかった江戸では目立っていた。愛宕山の頂上へは、急な男坂か緩やかな女坂の、石の長い階段を登らねばならなかった。男坂は寛永十一年(1634)に、高松藩士曲垣平九郎が馬で駆け上った物語で有名であった。愛宕山からは江戸市内と、白帆の浮かぶ江戸湾を一望することができた。この絵は築地方面を描いており、町屋の中で、ひときわ屋根が大きく見えているのは築地本願寺である。
 山上の愛宕神社の祭神は勝軍地蔵(しょうぐんじぞう)であるが、この山の地主神は毘沙門天(びしゃもんてん)で、正月三日に強飯式(ごうはんしき)という、地主神を祭る行事が行なわれた。その式次第は、毘沙門天の使いと称する者が素襖(すおう)を着、昆布や歯朶(しだ)の正月の飾りで作った兜(かぶと)をかぶり、それを注連飾(しめかざり)で飾り、擂粉木(すりこぎ)の太刀を差し、大きな杓子を持つという出で立ちで、従者三人を連れて、山上の本殿から坂下の別当円福寺へ下りて行く。そして集まっている寺僧の前で「飯を食べろ」と強制する。僧たちが「はい」といってこの要求に従ったところで儀式は終わった。そして使者たちは坂を登って本殿へ帰って行った。この絵は使者たちが山の上の本殿へ帰ってきた場面を描いたものである。
 この絵の空には正月を象徴する凧が揚がっており、「強飯式」が正月に行なわれていたことを示唆している。

芝愛宕山


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本商品は江戸時代より変わらぬ技術・技法を継承し、伝統の多色摺り木版画を制作する「江戸木版画」というブランドとして、経済産業大臣指定伝統的工芸品、東京都伝統工芸品に指定されております。

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