深川州崎十万坪
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名所江戸百景 No.107深川州崎十万坪

 深川は隅田川河口の左岸にあって、昔は際限なく生い茂る蘆荻(ろてき)の中に散在していた浮洲(うきす)や堅洲(かたす)が、潮の干満によって見えたり隠れたりする所であった。江戸開府の頃、ここに摂津国(せっつのくに)(大阪)から来た深川八郎右衛門なる者が住んでいた。彼はたまたまここへ狩猟に来た徳川家康に呼び出されて、「一面に茅(かや)の生えた野原を開拓して、お前の苗字を付けた村を造れ」と命ぜられたことから、開拓が始まり深川の地名が生まれた。
 しかし深川の開発が本格化したのは、明暦の大火(1657)後で、江戸市中にあった大名屋敷、寺社、材木屋などが、深川へ強制的に移転させられるようになってからである。
 深川の東方の海に面した地域を深川洲崎(ふかがわすざき)といった。享保八年(1723)から三年間にわたって、江戸市内で発生した塵芥(じんかい)を運んで来て、ここを埋め立てて十万坪の新田が造成された。ここは一時松平薩摩守(まつだいらさつまのかみ)の所有地となったりしていたが、これを一橋家(ひとつばしけ)が譲り受け、一橋十万坪と称した。
 この絵は、雪に覆われた荒寥とした洲崎の風景である。空には、獲物を狙った急降下寸前の大鷲(おおわし)が大きく描かれている。地平線の上に聳えているのが雪化粧をした筑波山(つくばさん)である。
 フランスの美術商ビングは、日本趣味を推進する目的で、 1888年から3年間、「芸術の日本」という雑誌を発行していた。彼は広重の鷲が有名になっていたことを考慮し、この雑誌の掲載論文の冒頭にこの鷲を採用している。

深川州崎十万坪


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