冨嶽三十六景 No.30東海道江尻田子の浦略図
画面の手前に二艘の船が、大胆に大きく捉えられている。一方、遠くにみえる浜では、塩田で働く人たちがまるで蟻のように小さく描かれ、その後方には霞の向こうに雪を頂く富士が雄大な山容をみせている。
一見すると本図は、のどかな田子の浦の景観を描写したかにみえるが、実は『拾遺和歌集』に収められている大中臣能宣が詠んだ和歌、「田子の浦に霞ふかく見ゆるかな もしほの煙たちやそふらん」を当世風に絵画化したものなのである。シリーズ中の、異色のー図といっていいだろう。
※こちらの商品には専用額が付属しています
>> 専用額について詳しくはこちら
本商品は江戸時代より変わらぬ技術・技法を継承し、伝統の多色摺り木版画を制作する「江戸木版画」というブランドとして、経済産業大臣指定伝統的工芸品、東京都伝統工芸品に指定されております。
・越前生漉奉書使用
・版画寸法:タテ約25cm×ヨコ約38 cm
・額入り(専用額について)
※ 額無しでのご注文も承っております。備考欄に「額無し希望」とご記入をお願いいたします。折り返しのメールにて金額を変更いたします。